【漂流】吉村昭 ★★★★☆

 本書を読んだのは何つながりかというと、前に読んだサムエル・ビョルク【アイム・トラベリング・アローン】に登場する不幸な家庭に暮らす健気な少年が読んでいたのが、ウィリアム・ゴールディング【蝿の王】という、大戦中の疎開の飛行機が絶海の孤島に不時着しそこで生きる少年達の物語だったのだ。【アイム・トラベリング・アローン】を読了後、興味を引かれて…
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【犯罪者】太田愛 ★★★★☆

 とても処女作とは思えない出来栄えである。太田愛【犯罪者】は、部厚な上下巻に詰められた圧倒的な文字量にも関わらず読者を飽かすことの無い、複雑なプロットと登場人物達の多彩で丁寧な造形で、超スピード読了した。感染症学・産業廃棄物問題・政治・法律・企業経営その他広範な分野に関する入念な事前調査がされたことが伺え、また文中にさりげなく現…
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【感染領域】くろきすがや ★★★☆

 新型コロナにつられて、くろきかずや【感染領域】を読んだ。2018年の「このミス大賞」優秀賞に輝く、美術系ライター菅谷淳夫と広告会社勤務の那藤功一の二人ユニットの作品だ。題材のタイムリーさ、テンポの良さでほぼ一気読みした。登場人物のキャラも立っているし、完全文化系の二人の作者が文献を読み込んでやれDNAやらRNAやらヌクレチドやらの…
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【蝿の王】ウィリアム・ゴールディング ★★★

 なぜ古典となるこの本を読んだかというと、この前に読んだノルウェー作家サムエル・ビョルクの【アイム・トラベリング・アローン】に出てくる、すさんだ家庭に育ちながらも、弟思いのけなげで賢い13才の少年トビアスが読んでいたというエピソードがあったからだ。確かに古典だ。1954年ウィリアム・ゴールディングによる【蝿の王】。 未来の?(解…
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【アイム・トラベリング・アローン】サムエル・ビョルク ★★★☆

 ノルウェーのオスロ警察殺人捜査課特別班が活躍する警察小説【アイム・トラベリング・アローン】を読んだ。この小説でも、決してメインテーマではないものの、やはりノルウェーの麻薬禍の話が出てくるあたりをみると、ノルウェーというのは想定以上に麻薬に犯された社会なのだろうか?前に読んだジョー・ネスポの作品【ザ・サン】はまさに麻薬シンジケートの…
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【黒鳥の湖】宇佐美まこと ★★★☆

 宇佐美まこと初の(?これはおおいに自信が無い)彼女の故郷であり私の第二の故郷でもある、愛媛県の「え」の字もでてこない物語だ。例によって展開の主たるキーとなるテーマ、今回は仏教の教義に関しては恐れ入るほどよく研究している。しかし、ほとんどの無宗教の読者が引くほど、あまりに深く掘り下げ過ぎてしつこくなっているので、これはなにかある…
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【おうむの夢と操り人形】藤井太洋 ★★ 【罪と祈り】貫井徳郎 ★★★

 ドコモ永年加入プレゼントかなにか忘れたが、とにかくそのようなキャンペーンでamazonプライムに1年間無料で加入した。そしてamazoプライムで無料で読めるKindle本をダウンロードしたのががこの藤井太洋【おうむの夢とあやつり人形】と貫井徳郎【罪と祈り】だ。さすがタダだけあってン~という感じはまぬがれないもののそれなりにちゃ…
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SSD装着に20日間迷走している話(中間報告)

 コロナで家にいるので、この際時代の先端、PCの起動をSSD(ソリッドステートドライブ)にしてみようかな、と企画してamazonでSANDISKの2TBのSSDを買った。3万近かった。現在のPCのOSがwindows7なので、自由自在にwebサーフィンするにはそろそろやばかろう、windows10にアップグレードしなきゃ、とは思っていた…
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【氷結】ベルナール・ミニエ ★★★☆

 フランスの作家ベルナール・ミニエの「コニャック・ミステリ大賞」を受賞した処女作【氷結】を読んだ。フランスとスペインの国境を成す、ピレネー山脈を舞台とした”凍える”12月の、恐怖に”凍える”ミステリだ。最近”寒い”話をよく読む。というより、だいたいにおいて残酷極まる殺人事件を取り扱うミステリの背景としてはやはり身も凍る季節がどん…
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この機会に環境汚染について考える #コロナ#環境汚染#地球温暖化#グレタ#トランプ

 当初新型コロナを甘く見ていた。風邪のちょっとひどいやつでしょ、あったかくなればいずれ収束するでしょ、と考えていたのがいまから振り返れば、なんと愚かで怖れ知らずだったかが思い知らされる。でも誤解を怖れずに言えばコロナで良かった。新型コロナはこれから南半球を巻き込んで全世界的に長期の蔓延を繰り返すのだろうと思うし、ほんとうにしつこく巧妙で…
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【潤みと翳り】ジェイン・ハーパー ★★

 イギリス生まれのオーストラリア作家ジェイン・ハーパーの長編第1作【渇きと偽り】に次ぐ第2作【潤みと翳り】を読んだ。【渇きと偽り】の印象的な主人公は、生まれ育った田舎町で発生したある殺人事件の犯人と疑われ、追われるようにして唯一の家族である父と故郷を出てやがて、メルボルンで経済犯罪担当の捜査官となったアーロン・フォークだった…
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【もつれ】ジグムント・ミフォシェフスキ ★★

 ポーランドの作家ジグムント・ミフォシェフスキの【もつれ】を読んだ。ポーランド作家は初めてだと思う。解説によると、ポーランドの「ミステリ」と呼べる作品で邦訳されたのは本書を除いてたった5作品である。(本書出版日2018年12月現在) なじみのないポーランド作品なので、まず人名がきちんと読めない、そして首都ワルシャワの地名、通…
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【新型コロナ対策について】

 今の日本はPCR検査件数が1日800件ぐらいだというが、韓国ですら1日1万件ペースで行っていた。米国では既に累計100万件を超えているという。なぜ日本だけがわずかの検査しかしないのだろう。医療崩壊とパニックを抑えるため、政策をサポートする”専門家”がそのようにアドバイスしているのだろうか。 むしろこう思う。全国民的にPCR検査、それと…
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【ザ・サン】ジョー・ネスポ ★★★★☆

 またまた、一気読みさせるジョー・ネスポを読んだ。解説に同意できるのは、ネスポの最高傑作であるという事だ。(とはいっても読んだのは本書で4冊目に過ぎない。既読3作品は【コマドリの賭け】・【スノーマン】・【その雪と血を】) ノルウェーは幸福度が高い国というそのイメージに反して麻薬特にヘロインが蔓延しているらしい。参考記事こちら 本書の…
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【サイレント・スクリーム】アンジェラ・マーソンズ ★★☆

   イギリスの新鋭作家アンジェラ・マーソンズの【サイレント・スクリーム】を読んだ。当初Webで公開していたものが大手出版社の目にとまり正式な電子書籍としてリリースされてから大ヒットしたらしい。「警察小説」と帯に書いてあるとおり、個性的な女刑事が捜査陣をひきいて難事件に挑むというストーリーだ。 この手の小説の全くの類型どおりで、主人公…
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【終焉の日】ブクトル・デル・アルボル ★★★★

 スペインの作家ビクトル・デル・アルボルという人の【終焉の日】を読んだ。1941年のスペイン内戦後から1981年2月23日の軍部によるクーデター未遂事件に至るほぼ40年にわたる物語だ。スペインのこの当時の歴史に関しては無知に等しい。(他の時代はなおさらだ) 読み始めてすぐ分かったのが、動乱のスペインに関する知識無しではこの物語を十分…
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【ザ・プロフェッサー】ロバート・ベイリー ★★★☆

 ロバート・ベイリーという人はアラバマ大のロースクールを卒業後13年間弁護士を勤めて、本書【ザ・プロフェッサー】を処女作として世に出した。アラバマ大と言えば史上最多の全米チャンピオンに輝くフットボールチームが有名で、彼はこのフットボールチームの大ファンを自認しているという。 フットボール熱が際立つこの地域の特殊な社会を物語の舞台に設…
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【i(アイ)】西加奈子 ★★★★

 こういうのを「文学」と言うのだろうか?凄惨な殺人事件が起こるわけでも無い。心震わす恋愛が語られる訳でも無い。悪辣な権力者を揺るがぬ正義で打ち破る、というストーリーでも無い。涙なくして読めない死別の悲しみを描いた話でも無い。 ひとりの少女の成長物語である。と括ってしまえば、なんだよくあるテーマじゃ無いか、ということになってしまうが、…
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【Gene Mapper】藤井太洋 ★★★☆

 【オービタル・クラウド】で読者(つまり自分)を魅了した藤井太洋が2012年に電子出版し、SF界での不動の地位を確立することとなった、まさに原点となる作品、【Gene Mapper】を読んだ。電子出版版に加筆修正したとのことだ。SFならではのスケールの大きさと、なんとなく解ったような気にさせてくれるテクノロジーのレクチュア、…
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【砂男】ラーシュ・ケプレル ★★★★

 スェーデン版レクター博士が登場した。レクター博士とは言わずと知れた、トマス・ハリスの【羊達の沈黙】で圧倒的存在感を持つサイコ・キラーとして世界中の注目を集めたハンニバル・レクターだ。レクター博士の身の毛のよだつ”やり口”には衝撃を受けたものだが、そのレクター博士を彷彿とさせるサイキックが本書でのキーマンである。とはいっても、そこは…
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