【その雪と血を】ジョー・ネスボ ★★★★

 ノルウェーの作家ジョー・ネスボの【その雪と血】を読んだ。解説によると「パルプ・ノワール」というジャンルだそうだ。ザラ紙に書き殴られた犯罪小説、というぐらいの意味らしい。最近相次いで読んだネスボの作風とは大きく異なり、児童書(童話?)も書くというネスボの片鱗が垣間見えるかなしくも美しい掌篇だ。特にラストはアンデルセンの有名な童話…
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【真実の檻】下村敦史 ★★★

 下村敦史【真実の檻】を読んだ。いわゆる冤罪ものだ。はじめの方から違和感を持ちながら読み進めたが、最後はちゃんと落ちるところに落ちて、まあ良かった、というところ。素直に読めないところは我ながら最近性格がひねてきてるのかも。  大学生の洋平は最近亡くした母の遺品を整理していたら押し入れの天井裏に隠された箱を発見した。それは洋平が…
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【スノーマン】ジョー・ネスボ ★★★★

 ミステリーでありホラーであり、同時にスリラー、サスペンス、アクション小説という側面もある。ノルウェーの作家ジョー・ネスポの刑事ハリー・ホーレのシリーズの第7作目、【スノーマン】を読んだ。下巻の後半からは止まらず、夜中の2時までかかって一気読みしてしまった。面白い面白い。長い小説なのだが、作中チラッチラッと出てきた語彙や挿話…
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【夏をなくした少年たち】生馬直樹 ★★☆

 貴志祐介による「深い感動に包まれた。得がたい才能だ。」という帯の評に釣られて、みなとみらいのTUTAYAで新品を買った。新人作家の【夏をなくした少年たち】。新潮ミステリ大賞受賞作でもある。  小学校時代の最後頃に誰でも経験したはずの少年たちの結びつき。いたずらずきでちょっと悪がる年頃の4人の少年たちのチーム。しかし、そのひと…
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【コマドリの賭け】ジョー・ネスボ ★★★★

 この暑い夏に寒~いノルウェーの小説を読んだ。ジョー・ネスポという人の【コマドリの賭け】。全世界でシリーズ累計3500万部を越えるというキャッチ、しかもそのシリーズつまり刑事ハリー・ホーレのシリーズの最重要作!であるという、ので、ついamazonで古本を購入してしまった。・・ら、シリーズの2作目だった。1作目から買えばいいのに。また…
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【いきぢごく】宇佐美まこと ★★★★

 宇佐美まこと【いきぢごく】。この人の特徴は入念な事前調査と資料の読み込み、それと常に故郷である愛媛県、伊予の国を題材とすることだ。わたしのとうになくなった大正生まれの母の名がイヨ(昔の名前付けではあたりまえ)であるのと、自分が就職して赴任した伊予の国で7年間ほどを過ごした事、そこで今の家内を娶ったこと、などから伊予を舞台とする物語…
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【その犬の歩むところ】ボストン・テラン ★★★☆

 またまたボストン・テランの作品を読んだ。前にも書いたが特にボストン・テランのファンでは無い。前にも書いたがamazonのリコマンド機能によりおすすめ品として表示されるのでつい買ってしまったのだ。内容の説明がまたうまくできていて、個人的な志向になぜかヒットするのだ。ビッグデータを駆使するamazonのAIにいいようにコントロールされ…
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【わが心のジェニファー】浅田次郎 ★☆

 久しぶりに泣かせの(個人的感想による修飾)浅田次郎の本を読んだ。出だしはすごく好みの感じではじまり、期待を高めて読み始めたが、ん~~、何をやりたいのかわからん。最後はさすがにチラッと泣けたけど、ちょっと無理があるのでは? 早い話が、日本びいきの恋人にプロポーズしたら、受ける条件として日本へ旅行にいくように言われたニューヨーカー…
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【神は銃弾】ボストン・テラン ★★

 なぜかボストン・テランの作品を相次いで3冊買った。1冊目は【音もなく少女は】。そして本作【神は銃弾】が2冊目だ。amazonでひとつ買うと「おすすめ品」という事で同じ作者のものがリコマンド表示されて、題名や説明が結構引きつけるので何も考えず買ってしまったのだとおもう。  1冊目に読んだ【音もなく少女は】の方が、この作者のどう…
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【音もなく少女は】ボストン・テラン ★★☆

 あくまで個人的趣味である。ボストン・テランという人はアメリカでは高名な作家のようだ。だから、高くは無い評価をしたのは、あくまで個人的好みの問題で、世の中の標準的評価とは大きく異なるのだと思う。訳がわるいのか、”文学的”で大仰な表現がかえってしらけさせる。いわれの無い暴力にさらされる女達の不屈の戦い、と言ったらいいのだろうか?も…
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【隣の家の少女】J・ケッチャム ★★★

 胸くその悪さに、いったん頁を繰る手を止め活字から目を離し、次が読みたくない、よくこんな残酷な事を書けるな、と思いつつも、しばし休み結局は元の頁に戻り、読み進み、気が付いたらほぼ一気読みだった。読ませる・・というコンテンツに関しては、文字で綴られた媒体としてはこれほどの引力を持ったものはそうは無いだろう。ホラーとは違う。”怖…
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【容疑者】ロバート・グレイス ★★★

 アメリカ探偵作家クラブ生涯功労賞を受賞したロバート・グレイスという人の、犬と人間の”絆”を描いたサスペンス【容疑者】を読んだ。  アフガニスタンで爆発物探知犬として役についていたマギー、メスのジャーマンシェパード40Kgの大型犬は、ハンドラーで相棒であるピートと共に部隊の先頭に立って爆発物を探知しているさなかに、突然の敵の攻…
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【少女たちは夜歩く】宇佐美まこと ★★★☆

 宇佐美まこと【少女たちは夜歩く】は、地方小都市松山の市街地の真ん中にシンボルのように存在する、まさに本書での表現「お椀を伏せたような」丸く小高い山、松山城を擁するので地元では「城山」と呼ばれる緑深い地域にまつわるオムニバスホラー短編集だ。実は短編集と見えるが、その実は巧妙に作られたりっぱな長編小説だった。  この人の書くもの…
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【沼の王の娘】カレン・ディオンヌ ★★★★★

 ”自然環境などをテーマにしたスリラー”(本書解説より)など3冊の著作があり、本書でバリー賞最優秀賞を受賞したという1953年生まれのカレン・ディオンヌ作、【沼の王の娘】を読んだ。個人的な趣味で言えば満点である。そう思って読了したら、なんと近々映画化されると書いてあるじゃありませんか!自分の見立ても決して間違っていないのだと、妙…
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【贖罪の街】マイケル・コナリー ★★★

 【贖罪の街】という題名に釣られて、なんやらとってもすんごいヒューマニズム的な事がかいてあるのかなと思ってコナリーを読んだ。原題は【The Crossing】なので、どうしてこの原題が邦訳の題名になるのかと、ちょっと詐欺にあったかんじ。元刑事が被告の弁護士側の調査員となって被告の無実を晴らす、という内容だが、題名の”Crossi…
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【白墨人形】C・J・チューダー ★★★★

 スティーブン・キングの【スタンド・バイ・ミー】の明瞭なオマージュ、と宣言してもいいだろう。イギリスの女性新人作家(約47才)C・J・チューダーの【白墨人形】を読んだ。前から読みたかったがいつものように、格安な文庫本、しかもそれがある程度古本としてさらに安くなってから買おうと思っていたが、読みたい本に限ってなかなか文庫化されない…
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【悪の猿】J・D・バーカー ★★★☆

 アメリカの新鋭作家、J・D・バーカーという人の書いた【悪の猿】を読んだ。サイコ・サスペンス・スリラー・ミステリと言えるだろう。サイコを帯びた連続殺人犯を追う刑事達、という話だ。これはホントによくあるパターンだ。挙げれば切りが無いくらいだ。犯人は必ず、平気で残酷な事をするが、常に用意周到計画的で持てる知識技術は高く、紳士的だ。ま…
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【償いの雪が降る】アレン・エスケンス ★★★★☆

 冒頭の数頁を読み始めた時点で『これは好きなタイプの小説だ』と思った。作者は複数の大学でジャーナリズムと法学の学位を取り、創作を学び、しかも25年間刑事弁護士として働き、今は引退しているという。そのアレン・エスケンスという人が本国アメリカで2014年に出したデビュー作が本作であり、バリー賞という賞と併せて3つの賞を受賞していると…
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【兄弟の血】アンデシュ・ルースンド&ステファン・トゥンベリ ★★★★

 スェーデンを震撼させた連続銀行強盗事件の実話を題材にした【熊と踊れ】で暴力的な父の元で育った三兄弟のとってもスリリング(この語彙は解説より)だが、またとっても哀しい物語を描いたアンデシュ・ルースンド&ステファン・トゥンベリの期待の続編【兄弟の血】を読んだ。  アンデシュ・ルースンドの作品は【制裁】、【三秒間の死角】、【ボック…
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【蜜蜂と遠雷】恩田睦 ★★★★

 文庫本がそのうち出るだろうと思って待っていても一向に出ない。しびれを切らしてそこそこ値下がりした中古本を取り寄せて読んだ。それでも送料込みで1000円台だ。  耳で聞く”音楽”というものの”感動”を”音”ではない媒体で伝える、というチャレンジを成功させた名作と言えるだろう。このタイプで過去に自分がすごく感動したのが、一色まこ…
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